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乳がんでアフィニトール®錠を服用される方へ

アフィニトール錠を服用中に、日常生活で行える口内炎のセルフケアをご紹介します。まずは、口内炎ができていないかなど、ご自身でお口の中の状態を観察していただくことが大切です。

口の中の状態を毎日観察してください。

現在のところ、アフィニトール錠などのがんの薬物療法や放射線療法により起こる口内炎を防ぐ確かな方法はありません。
しかし、適切なセルフケアにより、痛みや乾燥などの不快な症状を軽くすることができます。
口内炎のケアの基本は3つあります。
このうち、患者さん自身で対処できる「1. 口の中を清潔に保つ」、「2. 口の中のしめりを保つ」について紹介します。

1.口の中を清潔に保つ 2.口の中のしめりを保つ 3.痛みを和らげる(痛み止めの薬を使う)
1.口の中を清潔に保つ 口の中をいきれいにしておくことは、口内炎の重症化を避けたり感染の予防になります。

ブラッシング(歯みがき)

口内炎がある時も歯みがきをていねいに行い、口の中を清潔に保ちましょう。口内炎がある部位に歯ブラシが当たったり、歯みがき剤により、しみたり痛みが出たりするため、できるだけ粘膜に刺激の少ない方法でみがきます。

歯みがきの回数は?

  • 毎食後、就寝前の1日4回行います。
  • 食事をしていなくても歯垢(しこう)が歯につくので、1日1回は行います。

どんな歯ブラシ、歯みがき剤を使う?

  • 柄がまっすぐ、ヘッド(毛のついた部分)が小型のブラシを選びます。
  • ブラシの毛はやわらかめのナイロン製(「やわらかめ」と表示されている商品)を選びます。
  • 通常の歯ブラシの届きにくい奥歯の清掃や、痛みなどで口が開けづらい場合には「部分みがき用ブラシ」を使うとよいでしょう。
ヘッド(毛の付いた部分)が小型のブラシ
部分みがき用ブラシ
  • 歯みがき剤は、メントールやアルコールが含まれていない低刺激性のものを選びます。

歯のみがきかたは?

  • 基本的なブラッシング方法(バス法)でみがきましょう。
  • 汚れの残りやすい部分は特に注意してみがきましょう(かみ合わせ、歯と歯肉の境目、歯と歯の間)。
バス法によるみがきかた
①ペンを持つように親指、人差し指、中指で歯ブラシの柄を軽く持つ。
②歯面に対してななめ(45°)にブラシを当て、毛先を歯と歯肉の境目に集中させる。
③毛先はほとんど動かないほどの子機座に名横振動で、1歯ずつずらしながらみがく。
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  • 痛みが強い場合には、歯みがき剤や洗口液は使わず、生理食塩水だけでブラッシング(歯みがき)をしてください。
  • 無理にブラッシング(歯みがき)せず、水や生理食塩水でゆっくりブクブクうがいをしてもよいでしょう。
  • 食事をとらない場合でも歯垢(しこう)が歯につくので、口の中を清潔に保ちましょう。

*血液と同じ濃度(口内炎に刺激にならない濃度)に調製した食塩水を、生理食塩水といいます。

義歯(入れ歯)のあつかいかた

義歯が口内炎の部位に接触する可能性があるため、食事の時以外は外すようにしましょう。

手入れの注意点は?

  • 凹凸になっている部分には細菌などが付着しやすいので、常に清潔に保ちましょう。
  • 義歯の裏側(粘膜に接する面)や局部義歯(部分入れ歯)の留め金は、特に汚れがつきやすい部分です。
義歯の裏側(粘膜に接する面)
局部義歯(部分入れ歯)の留め具
  • 保管する際には専用の保管容器を用い、日常で使っている湯呑みやコップなどを使わないようにしましょう。
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  • 義歯は毎食後、義歯専用ブラシを用いてしっかり洗ってください。
  • ブラシだけでは汚れは取り除けません。就寝中は、水と洗浄剤を入れた保管容器につけておきましょう。
2.口の中のしめりを保つ 口の中をしめらせておくことで症状の軽減が期待できます。

医師が処方したうがい薬や生理食塩水により、定期的にうがいを行いましょう。口の中をしめった状態に保つことで、口内炎の症状の軽減が期待できます。
また、市販の口腔保湿剤を用い、しめった状態を長く保つようにするのもよいでしょう。

生理食塩水のつくりかた

うがいの回数は?

  • 最低1日3回、できれば1日8回(およそ2時間ごと)行いましょう。

市販の保湿剤の使いかた

スプレー型

  • 携帯性にすぐれ、外出時に使用する場合には便利です。
  • 低刺激性のものを選びましょう。
①舌をまっすぐ突出し、舌の中央に向け2~3回噴霧する。
または、左右のほお粘膜に2~3回噴霧する。
噴霧後は、舌で口の粘膜全体(唇、口の中の粘膜)に薄く伸ばす。

ジェル型

  • チューブから適量を手指またはスポンジにとり舌にのせ、舌を使って口の中全体に薄く行き渡らせましょう。

洗口型

  • 保湿洗口液を用い、30秒間ブクブクうがいをしましょう。