ルタテラは、ペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)で使うお薬です。
PRRT:peptide receptor radionuclide therapy
NEN患者さんの腫瘍細胞の表面には、ソマトスタチン受容体が多く発現しています。ルタテラは、このソマトスタチン受容体が細胞内に取り込まれる性質を利用したお薬です。ソマトスタチンとよく似た物質に、β(ベータ)線およびγ(ガンマ)線という放射線を出す物質(ルテチウム-177)を結合させ、細胞の内側から腫瘍細胞に障害を与える治療法で、ペプチド受容体放射性核種療法(PRRT)と呼ばれています。
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![イラスト](/sites/product_gan_kisho_novartis_co_jp/files/styles/oneup_layout_desktop_2220/public/2022-06/lutathera-treatment01.png?itok=1WuGb0GF)
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![放射性物質が体内にある場合](/sites/product_gan_kisho_novartis_co_jp/files/styles/oneup_layout_desktop_2220/public/2022-06/lutathera-treatment02.png?itok=7F6QJNaY)
ルテチウムが放出するβ線の体内での飛程距離は、最大で約2.2mmで、体内で止まります。腫瘍細胞に取り込まれなかったルテチウムは主に尿から排泄されるので、排尿の際には注意が必要です。
また、ルテチウムが出すγ線は飛程距離が長いため、体の外に出てしまい、近くの人にも届く可能性があります。このため、ルタテラ投与後は患者さんご自身だけでなく、周りの人に対する注意が必要です。