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マンガ2/4の注釈
おじいちゃんは今治療中だから、お風呂は一緒に入れないの
退院時には、患者さんのからだから放出されている放射線量が、国で定められた一定基準を下回っていることを確認します。この基準を満たしているため、退院直後(投与後3日間)でも、いくつかの注意事項を守ればご家庭で入浴できます。注意事項といっても、特別な対策は必要ありません。患者さんは、同居されている方のなかで最後に入浴してください。お風呂から上がるときには、洗剤を使ってブラシなどで浴槽をよく洗いましょう。尿漏れや尿失禁を心配し、湯船につかることを控える方もいらっしゃるかもしれませんが、きれいに洗い流せば、放射性物質(放射線を放出する物質)は浴槽に残りません。翌日からは患者さん以外の方も同じ浴槽を利用できます。ただし、投与後1週間は周囲の方との距離を保つために、公衆浴場やサウナの利用は避け、ご自宅で入浴しましょう。
ヒロくんは子供だから、放射線の影響が無くなる1週間くらいまで我慢して
子供のからだは成長の途上にあり、放射線の影響がより強くあらわれます。影響を最小限に抑えるため、投与後1週間は子供や妊娠中の方、授乳中の方との接触を控えてください。投与後1週間を過ぎれば、通常通りの触れ合いが可能になり、特別な制限も無くなります。初めての治療の前に、小さいお子さんとのイベントなどの日程がわかっている場合は、医師と相談して投与スケジュールを組み立てましょう。
マンガ3/4の注釈
体内に残った放射線は、主に尿によって排出されます
放射性物質を含む尿は、放射能汚染の原因になる可能性があります。しかし、適切な対策をとることで、退院後も安心して日常生活を送ることができます。詳細な注意事項については、家族と物の共有編や洗濯物の仕分け編をご参照ください。尿に含まれる放射性物質は時間とともに自然に減少しますが、水を多く飲むことで排出を早めることができます。夜中にお手洗いで目が覚めることが気になる方は、医師と相談し、水分補給のタイミングや軽失禁用品の使用などを検討しましょう。過度に心配し、排泄のたびに陰部やトイレを洗う必要はありません。
水を多く飲みましょう
まだ退院後もしばらくは日常生活での注意が必要だから協力を頼むよ
投与後3日間は、血液や嘔吐物、特に尿に放射性物質が含まれています。これらの扱いについては、トイレ(家族と物の共有編)や入浴 (孫と入浴編2ページ)などのように、患者さんご自身で気をつけていただく注意事項と、洗濯物の区別(洗濯物の仕分け編)など、周囲の方の協力が不可欠な注意事項があります。プルヴィクトでの治療にのぞむ前に、注意事項を周囲の方と確認しておくことが大切です。その際には、ぜひこちらのマンガ・解説をご活用ください。
放射線量が低下して、退院できて良かったわ
プルヴィクトの投与を受けた患者さんは、からだから放出される放射線量が医療法で定められた基準値以下に低下するまで、放射線管理された病室で過ごします。この基準値は、ご家族や周囲の方の被ばくの影響を抑えるよう考慮して設定されています。個人差はありますが、多くの患者さんは1~2日間で退院します。退院後も、時間経過によってからだから放出される放射線量は下がります。投与後1週間は、周囲の方と1~2mの距離をとる必要がありますが、注意事項を守れば過度に心配する必要はありません。