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プルヴィクト®静注による治療を受ける患者さんとご家族の方へ

マンガ・解説監修:金沢大学附属病院 核医学診療科  講師 若林 ⼤志 先⽣

マンガ1/4の注釈

まずは家族で放射線の被ばくと汚染について正しく理解することが大事だって

プルヴィクトによる被ばくは、感染症とは異なり、飛沫や患者さんとの接触で感染するものではありません。主に患者さんの尿に含まれる放射性物質に触れること(汚染)が、被ばくにつながります。そのため、直接触れずに汚染物質を洗い流すことで、被ばくを防ぐことができます。感染症のように病原体が存在するわけではないため、アルコール消毒ではなく、水と石鹸でしっかり洗い流しましょう。また、被ばくは患者さんとの接触によって周囲に広がることはないため、1~2mの距離を1週間保てば、退院後の隔離や自粛の必要はありません。ただし、投与後1週間はご家族と同じベッドや布団を使わず、2m以上の距離を保って就寝しましょう。この期間は、ご家族と別室で就寝するとより安心です。

マンガ2/4の注釈

これも直接触れないようにしたり、すぐに石鹸で手を洗ったり、水で流せば問題ないのよね

プルヴィクトの放射性物質は、投与後3日間の患者さんの尿や血液、嘔吐物に含まれます。しかし、これらに触れても水や石鹸で洗い流せば、汚染を過度に心配する必要はありません。急な尿トラブルなどに対応できるよう、投与後3日間枕元にエチケット袋を用意したり、各部屋に使い捨てのゴム手袋を準備したりすることで、汚染や被ばくの機会を減らせます。トイレの衛生が気になる方は、トイレに流すことのできる便座シートを使用することで、便座に直接触れずに座ることができます。ただし、感染症とは違い、除菌目的での使用は必要ありません。カミソリや下着など、汚染の起きやすいものは使い捨ての旅行用品を使用すると、予洗いの手間を省くことができます。

手袋を用意しましょう

イラスト:手袋を用意しましょう

マンガ3/4の注釈

トイレとかは、手洗いが不十分だったりするから注意が必要ね

プルヴィクトの放射性物質は主に尿として排出されます。そのため、トイレの汚染を防ぐことで、本剤による汚染の大半を防ぐことができます。汚染を防ぐ手順は、難しいものではありません。まず、トイレ入室時の汚染を避けるため、ドアノブなどトイレ周りの共有物を触る前に手を洗いましょう。また、座って排尿することで飛び散りを防ぐことができます。排泄後は便器のフタを閉めてから、2回流します。最後に、石鹸でしっかり手を洗うことで、汚染の広がりを防ぎましょう。導尿カテーテルを使用されている方は、蓄尿バッグを扱う際にゴム製の使い捨て手袋を使用してください。手を洗うことや便器のフタを閉めて2回流す手順を守れば、ご家族とトイレを分ける必要はありません。汚染の起きやすい洗面室のドアは、退院後数日間開放しておくことで、汚染した手で触る機会を減らせます。また、軽失禁用品や大人用紙オムツなどを使用されている方は、使用後はビニール袋に入れて封をすれば一般ごみとして捨てることができます。

座って排尿することは、 汚染を防ぐ上で大切なポイントです。 立って排尿すると、想像以上に尿が飛び散って しまいます。 座りながら自然に排尿が行えるよう、 治療前から習慣付けておくといいでしょう。

マンガ4/4の注釈

お互いが使う共有物には注意が必要だけど、注意をすれば意外に普通の生活ね

退院後は、どんなものにも自由に触れることができます。ただし、退院後の数日間は、同居されている方との共有物に少し気を配るといいでしょう。とはいっても、水洗いや石鹸で汚染の大半を容易に防ぐことができ、たとえ汚染しても自然に放射線量は低下していきますので、ご安心ください。また、プルヴィクトの放射性物質は呼吸では排出されないため、他の方と一緒に過ごす際にマスクは不要です。携帯電話などの電子製品に触れても本剤による放射線の影響はないため、電子レンジやICカード(定期券やクレジットカード)なども問題なくご使用いただけます。

放射線と聞くと「周囲に迷惑をかけてしまうのでは」と不安になるかもしれませんが、大切なポイントさえ押さえれば、普段通りの生活ができます。 ご家族と一緒にマンガや冊子を読んで、 安心して治療にのぞみましょう。