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グリベック®を服用されるGIST(消化管間質腫瘍)患者さんへ

監修:
湘南鎌倉総合病院 腫瘍内科
澤木 明 先生

Q1. グリベック治療中ですが、旅行をしても大丈夫ですか?

基本的に日常生活の制限はほとんどなく、旅行をしたり、温泉に入ったり、スポーツをすることも可能です。状態が安定しているときであれば、海外へ行くことも可能です。
ただし、グリベック治療を始めてすぐは体調の変化が起こりやすいなど、個々の患者さんにより状態が異なりますので、可能かどうかの判断は、主治医に相談してください。
海外旅行へ行かれる際は持参薬について事前の準備が大切です。持参薬が滞在日数に見合う量であれば、ほとんどの場合、日本から持ち運ぶのは問題にはなりません。
医師から処方された医薬品などであれば、日本からの持ち出しは1ヵ月分まで認められています。グリベックの持ち込みが制限されている国の情報はありませんが、必要に応じて旅行先の国へ持ち込み可能な医薬品かどうか、旅行先の在日大使館に確認することをお勧めします。
持参薬によるトラブルを回避するため、英文での「薬剤携行証明書」を所持することをお勧めします。薬剤携行証明書の作成は、主治医や薬剤師に相談してみましょう。

Q2. 風邪で体調がすぐれないときや、食欲がないときはどうすればよいですか?

体調がすぐれず、グリベックが服用できないときは、そのことを次の受診時に主治医に伝えましょう。服用できない状態が続く場合は、主治医に相談しましょう。
また、吐き気や食欲不振で、食事や水分がとれない場合は、すぐに主治医に連絡をして、相談しましょう。

Q3. グリベック治療中ですが、インフルエンザ予防接種を受けても大丈夫ですか?

グリベック治療中の方には、インフルエンザ予防接種を受けることをお勧めします。
グリベック治療中にインフルエンザに罹ってしまうと、グリベックの中断が必要になる場合があります。グリベックの副作用でインフルエンザと似た症状(発熱、倦怠感、咳など)が出ることがあり、インフルエンザと区別が難しくなることがあります。また、グリベックの副作用により白血球が減少すると、身体の抵抗力(=免疫機能)が低下してインフルエンザなどに感染しやすくなる可能性があるので、インフルエンザの感染を避けるために予防接種をお勧めします。

Q4. 精神的につらいときがあります。どうすればよいですか?

心理的・精神的な不安に関することを始め、主治医の先生に話しにくいことや生活に関することなど、がんに関する相談をできる窓口があります。
各都道府県ごとにある「がん診療連携拠点病院」には「がん相談支援センター」が設置されています。がん相談支援センターでは、がん専門相談員として研修を受けたスタッフ(主に、看護師、医療ソーシャルワーカー、臨床心理士など)が、それぞれの相談に対して信頼できる情報に基づいて適切に対応してくれます。相談方法は面談・電話・電子メールなどで、かかりつけの病院以外でも、無料で利用することができます。
その他に、心配事や電話で不安なことを相談できる「がん相談ホットライン」もあり、患者さんやご家族の方も利用することができます。
施設によっては、精神腫瘍医などの専門のスタッフがいるサイコオンコロジー科(精神腫瘍科)外来があり、がん患者さんやご家族が精神的なサポートなどを受けられる場合もあります。

がん相談支援センターへアプローチのしかた

  • がん相談支援センターや医療相談室を直接訪ねましょう
  • 主治医、外来看護師、病棟看護師に相談したい旨を伝えましょう
  • 受付で相談に乗って欲しいということを伝えて紹介してもらいましょう

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